女子は中部電力が平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)女子銅メダルのロコ・ソラーレを11-3で破り、2年ぶり6度目の優勝に輝いた。

今大会は1次リーグから決勝まで10戦全勝。平昌五輪男子代表の司令塔だった両角友佑氏(34)がコーチに就任し、攻めるカーリングで結果を出した。これで世界選手権(3月、デンマーク)の代表権を獲得した。男子はサッカーJ1札幌が新設したコンサドーレが初出場初優勝を飾った。

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攻めの姿勢を貫いた。3-3で迎えた後攻の第5エンド(E)。中部電力のフォース北沢育恵(22)が会心のショットを見せた。ハウス中央に両チームのストーンが集まり、迎えた最終ショット。NO・1ストーンを取った状況で、北沢は大量得点を狙った。玉突きの形で手前の相手ストーンだけをはじき出し、大量4点を獲得。北沢は「得意なショットだったので自信をもって投げた」。続く不利な先攻だった第6Eでも3点を奪い、一気に勝負を決めた。

新体制となって初めて臨んだ日本選手権。18年12月に、22年北京五輪の出場を目指して男子の平昌五輪代表でSC軽井沢クのスキップを務めた両角氏を新コーチに据えた。同コーチはSC軽井沢の強みでもあった攻めのカーリングを落とし込み、守備的だったチームの戦い方を変えた。どんなに厳しい石の配置でも「2点を取るカーリング」。攻めのスタイルが出た第5Eの4点獲得は、両角流の作戦も功を奏した。両角コーチは「戦い方は間違ってなかった」と手応えを口にした。

同コーチ就任と同時に、スキップも現サードの松村千秋(26)から中嶋星奈(21)が引き継ぎ、若き司令塔、新コーチの下で新スタイルを確立させた。リザーブも含めた5人のうち3人が初めての世界選手権に挑む。「代表に恥じないプレーを」と声をそろえた。世界の舞台でも攻め抜くつもりだ。【戸田月菜】