エース乾友紀子(28=井村ク)が3日間で7種目を完走した。ソロFRでは93・4667点で優勝を飾った。
今大会はデュエットTR2位、FR2位、チームTR1位、FR1位、ソロTR2位、フリーコンビネーション1位と全てで表彰台に立った。世界選手権(7月、韓国)では自身初となる非五輪種目ソロのメダルに照準を合わせる。エースが世界的な評価を得れば、日本代表にとっても大きなアドバンテージになる。
◇ ◇ ◇
エース乾が、存在感を見せつけた。ソロFRを情感たっぷりに表現して、目標としていた93点台をクリアした。最後のフリーコンビネーションでも日本をけん引。「7種目泳ぐのは体力も集中力も必要だけど、体のケアも万全だったので最後まで持ちこたえられた」と笑顔で振り返った。
意義ある3日間だった。第1日のソロTR。ワールドシリーズで自己ベストの92・0159点で銀。17年世界選手権銀メダリストで3位のカルボネル(スペイン)に約2点差をつけた。今春のフレンチオープンに続いて、格上に連勝。「前回の勝ちはまぐれと思われただろうが、2回勝っていい印象をつけられた」。
世界選手権を前に“序列"を揺るがした意味は大きい。同選手権のソロは13年バルセロナから3大会連続出場もメダルなし。前回はTR、FRともに4位。井村HCは「2年前はメダル争いに入れてもらえなかったが、メダルは見えてきました」と評価する。
乾は周囲に気を配り、面倒見がいいタイプだが、井村HCは14年から「あなたが思う日本のトップとしてのあり方は間違っている」と指摘。乾がソロでメダル→乾、吉田のデュエットが強くなる→強い2人が入ったチームの評価が高まる、という流れを求める。井村HCは「そういう戦い方しかない。いい風を乾が吹かせてチームに入りたい」。
世界選手権は乾のソロから始まる。「責任は大きい。いい流れを作りたい。ソロでメダルがほしいと思って、長い時間がたった。今回こそ絶対に決めたい」ときっぱり。乾のメダル獲得は東京五輪にもつながる。エースが夏の大一番で爆発する。【益田一弘】


