2年連続で阿部兄妹の金メダルとなるか!? 第2日もメダルラッシュが予想される。男子66キロ級は、3連覇を狙う阿部一二三(22=日体大)と初出場の丸山城志郎(26=ミキハウス)の「ライバル対決」が最大の見どころ。阿部は前大会以降、金メダルから遠ざかり、昨年11月のグランドスラム(GS)大阪大会と今年4月の全日本選抜体重別選手権で丸山に2連敗し、今大会は代表2枠目での選出となった。6月の代表合宿では左足首付近の靱帯(じんたい)を損傷したが「問題ない」と復活をアピール。準決勝で対決の可能性がある丸山の打開策を見いだして臨むはずだ。

一方、丸山は昨年8月のジャカルタ・アジア大会決勝で黒星を喫して以降、連勝中と好調を維持。同10月には一般女性と結婚して、躍進の原動力にもなっている。得意の左組みから繰り出す「伝家の宝刀」の内股の切れ味は鋭く、美しい柔道を貫く。「動」の阿部と「静」の丸山の勝者はどちらか。

女子52キロ級は、阿部一二三の妹の詩(19=日体大)が2連覇を狙う。前大会と昨年11月のGS大阪大会を制したことで、今大会代表に早期内定した。2月に左肩を負傷したが、5月のグランプリ・フフホト大会で優勝し、外国人選手との対戦は40連勝中と圧倒的な強さを誇る。代表2枠目の17年世界女王で前大会銀メダルの志々目愛(25=了徳寺大職)は、2大会ぶりの世界女王奪還を目指す。5月に右脚を負傷して完治していないが、順調な回復ぶりをアピール。順当に勝ち上がれば、準々決勝で16年リオデジャネイロ五輪金メダルのケルメンディ(コソボ)、準決勝で阿部と対戦する組み合わせだ。兄妹連覇を目指す阿部か、元世界王者の志々目が意地を見せるか。男女とも注目の試合となる。