「過去最高プログラム」の準備完了だ。フィギュアスケート女子の紀平梨花(17=関大KFSC)が8日、フリーにおいてトリプルアクセル(3回転半)2本と、4回転サルコーを組み込む構成に意欲を見せた。

今季初戦のオータム・クラシック(12~14日、カナダ・オークビル)へ向かう関西空港で「向こうに行ってからの調子で変わる。(4回転はフリーに)一応入っている。浜田(美栄)先生の最終判断で、一緒に相談して決めると思う」と見通しを示した。

昨季取り組んだフリーの3回転半2本は基本線で、4回転を回避した場合は3回転サルコーで対応。2本目の3回転半は「ギリギリ(演技の)後半にならないところにある」とし、過去最高難度のジャンプ構成に挑戦する場合は、冒頭に4回転サルコー、2本目、4本目のジャンプで3回転半を跳ぶ。

3回転半と4回転を同一の演目で成功させると、日本女子初の快挙。8月のジュニア・グランプリ(GP)シリーズ第2戦米国大会フリーでは、アリサ・リュウ(14=米国)が一足先に、国際スケート連盟(ISU)公認大会で女子初となる4回転(ルッツ)と3回転半を同一の演目で成功させた。紀平は力を込める。

「私が思っていた通り、いろいろなジャンプを跳ぶ選手がたくさん出てきた。想像通りだけれど、私も、もっと安定感を出して『大技を入れて良かった』と思えるような、今季は安定感がある成績にしたい。難しいことをしつつも、ちゃんと順位にこだわって、いい結果を、どの試合でも出したいです」

シニアデビューの昨季はグランプリ(GP)ファイナル優勝など大きく飛躍。2年目は高難度プログラムと安定感の両立を目指す。