女子個人決勝で日本のエース森ひかる(20=金沢学院大ク)が55・860点で個人では日本人初の優勝を果たし、東京オリンピック(五輪)代表を内定させた。

上位8人(各国・地域最大2人)による決勝で日本勢最上位に入れば、内定する選考方法だった。

ここまで予選、準決勝などを戦い、「慣れてきました」という来夏の本番会場の舞台。当日券が売りきれる満員となった会場で、躍動した。10回の跳躍で難度、出来栄えなどを競う競技。縦方向に3回宙返りする大技「トリフィス」を2回決め、高く美しく演技を終えた。何度もうなずいて手応えありの表情。得点が表示されるとその場で跳び上がって喜びを表した。

4歳で地元の東京足立区にあるスーパーの屋上にあったトランポリンの遊具で跳んだのが始まりだった。「とにかく楽しくて」と何度も通い、ジャンプする楽しさに目覚めた。最初は競技としてではなく、単純な面白さだった競技に、明確に東京五輪という目標ができたのは13年に東京開催が決まってから。その年の全日本選手権を史上最年少の14歳で制したが、16年リオ五輪は年齢制限で出場できなかった。東京こそが悲願の舞台だった。

性格は天真らんまん。大型ビジョンに映し出される選手紹介時のVTRでも、手裏剣を投げる忍者ポーズに歌舞伎の見えを切ったり、明るさ満点。今大会中も「寝坊しちゃったんですよ」と陽気に恥ずかしがる姿があった。

東京生まれのニューヒロインが来年、地元の夏を熱くさせるジャンプを見せる。

◆森(もり)ひかる 1999年(平11)7月7日、東京都足立区生まれ。4歳で競技を始める。11年世界選手権11・12歳の部で優勝、13年には全日本選手権を最年少14歳で制した。金沢学院高では総体で2年連続3冠。金沢学院大に進学後、18年アジア大会銀、18年世界選手権では個人5位、シンクロ金を獲得。ネイルが趣味で、今回はレオタードの歌舞伎をイメージ。159センチ。