ノルディックスキー・ジャンプ女子の高梨沙羅(23=クラレ)が2日、オンライン取材に応じ、22年北京五輪のプレシーズンとなる20~21年シーズンへの意気込みを語った。

「それぞれ大変な中だけど、私は私で自分のスタイルを築き上げて、しっかり結果を出すことを一番の目標に掲げてやっていきたい」と誓った。

例年5月のゴールデンウイーク前に新シーズンへ向けたジャンプ練習を開始するが、今年は新型コロナウイルスの影響で6月にずれ込んだ。それでも北海道士別市内や札幌市内のジャンプ台ですでに100本ほど飛んでおり「期間はあいたけど、まずまずのスタートだった」と、手応えは上々の様子だ。

現在ジャンプ台は感染予防対策のため予約制で、利用者の人数が制限されている。高梨も手すりなどをこまめにアルコール消毒したり、トレーニング中のマスクの着用、人との接触を避けるなど、徹底している。

そんな状況での練習にも「こういう中だけど飛ばせていただけたことがうれしかったし、その中でコロナウイルスと闘っている人がいて、ただ自分は競技をさせてもらっていて、申し訳ないって気持ちもある」。感謝の思いとともに励んでいる。

外出自粛期間のおうち時間で、新たな取り組みを始めた。3月末からヨガをトレーニングに導入した。1日30分ほど、細かい筋肉を意識して行っている。

「精神の安定、より集中させるためにもヨガがいいことに気づくことができた」と精神統一や集中力アップにつなげており、「感覚をより鋭く感じさせてくれる」と、ジャンプへの効果も感じている様子だ。

今後は8月のサマーグランプリ出場を予定している。「勇気や元気を与えられる存在になっていきたいので、しっかり今自分のやるべきことに集中して、今は結果を出すことを目標にトレーニングをしていきたい」と意気込んでいた。

昨季W杯で女子では史上初の100度目の表彰台記録を達成した高梨は、五輪プレシーズンへの準備を着々と進めている。