日本のエースで、世界ランキング41位の錦織圭(31=日清食品)が昨年9月に復帰して以来、最も世界ランキングが上位の選手を破って、3回戦に進出した。同13位で第5シードのゴファン(ベルギー)に6-3、7-6のストレート勝ち。ゴファンの13位は、けがからの復帰後、15試合目で勝った相手の最高位。3回戦では同59位のベデネ(スロベニア)と対戦する。

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今回の復帰は、錦織にとって「第2のテニス人生の始まり」だという。その言葉通り、復帰後初のトップ15撃破で、3回戦進出を決めた。「今日は本当にいいプレーができた。自分から仕掛けた」。過去3戦全勝、相性抜群の相手にストレート勝ちだ。

先週と今回の1回戦は、ともにサーブの球の飛びが悪く相手にリターンで攻められた。「スイングのスピードを上げて修正した」。速度も時速170キロ台後半から最速188キロまで回復。第2セット後半は疲れで膝が使えず、速度が落ちたが、タイブレークで振り切った。

17年の右手首の腱(けん)脱臼から復帰した18年は、復帰6大会目のモンテカルロで決勝まで進んだ。しかし、「あの時より今はいい。あの時はまだ手首が痛かった。今はどこも痛くない」。目指すは「トップ10復帰に、できればトップ5」。その目標も夢ではない。