まさかの男子ショートプログラム(SP)9位発進となった宇野昌磨(23=トヨタ自動車)が、夜のフリーに向けて第1グループで練習した。

世界初成功を目指すトリプルアクセル(3回転半)-4回転トーループの2連続ジャンプ(3A-4T)を終盤に4連続で確認。フリーでは冒頭に挑むことを宣言している大技を練習した。4回すべて転倒してしまったが、氷上に倒れても倒れても起き上がり、世界初成功へ、有言実行へ、並々ならぬ執念を示した。

曲かけ以外では、開始10分で最初のジャンプを跳んだ。1回転半、1回転半、2回転半、1回転半と首をかしげる場面も。その後の曲かけでは「ダンシング・オン・マイ・オウン」を流して以下のジャンプを跳んだ。

<1>3回転半

<2>2回転フリップ

<3>4回転トーループ

<4>3回転半-1回転オイラー-3回転フリップ

<5>3回転サルコー-3回転トーループ

<6>4回転トーループ

この後、2~4回転のフリップを跳び、ステファン・ランビエル・コーチと話しながら3A-4Tに4連続で挑んだ。最後は2回転半とスピンの動きをチェックしてリンクを後にした。

前日のSPは3回のジャンプ全てにミスが出て77・46点の9位。「チーム戦ということで『間違いなく僕が足を引っ張ってしまったな』というのが、演技後の率直な感想。演技内容もジャンプはもちろんのこと、つなぎやスピン…。やはり日頃、試合に向けて練習を積み重ねているものの大切さを痛感しましたし、悔しがるという場所にも立てていなかったんじゃないかなと思いました」と猛省していた。

男子フリーは午後6時10分スタート。自らに言い聞かせるように「今日よりも足を引っ張らないように、精いっぱいの演技をしたいと思います」と切り替えていた宇野は同33分ごろの登場予定となっている。【木下淳】