冬季五輪2連覇の羽生結弦(27=ANA)が111・31点をマークした。

右足関節靱帯(じんたい)損傷を乗り越え、今年4月16日の世界国別対抗戦(大阪)男子フリー以来、252日ぶりに競技復帰。2季ぶりにピアノ曲へ戻した新SP「序奏とロンド・カプリチオーソ」を初披露した。演技後の主な一問一答は以下の通り。

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-演技を振り返って

羽生 1個非常に大きく耐えてしまった。4A(クワッドアクセル=4回転半)をやってきたこともあって、他のジャンプも先シーズンの世界選手権と違ってしっかり練習できた。サルコー、アクセルに関してはしっかりコントロールできた。

-フリーに向けて

羽生 4回転半を挑戦するつもり。練習から、最後の最後までケガしないように、プラン通りにいけるように体の回復と集中力を高めていければと思います。

-昨シーズンに続いて初戦がいい

羽生 「シミュレーション」といって、試合を想定している練習があって、ショートは1回もノーミスがなかった。ただ「本番でとってあるのかな」と。試合同様の練習をしているので出来るのかなというのはありました。

-北京五輪への思いは

羽生 フリーをやってみないと分からないです。練習も含めて、1つ1つ大切にしながら、まずはこの試合で4Aをちゃんと決めるように1つ1つ練習したい。その先に北京オリンピックがあれば、勝ちきれるようにしたいです。

 

◆羽生のクワッドアクセル(4回転半) 6種類ある4回転ジャンプの中で唯一、成功者がいない現在最高難度のジャンプを世界で初めて跳ぼうとしている。その基礎点は国際スケート連盟(ISU)が定める中で最高の12・50点。同ルッツの11・50点を上回る。3回転半は8・80点。唯一、左足で前向きに踏み切るジャンプで、降りる際はほかと同じ後ろ向きのため半回転多い。幼少時から「アクセルは王様のジャンプ」と都築章一郎コーチの指導を受けてきた影響も大きい。羽生はトーループ、サルコー、ループ、ルッツを習得済み。ループは16年に自身が世界で初めて成功した。