東京オリンピック(五輪)公式記録映画「東京2020オリンピック SIDE:A」(6月3日公開、河瀬直美監督)の完成披露試写会が23日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた。

SIDE:Aはアスリートに焦点を当てた内容。大会組織委員会の橋本聖子会長は「さまざまな課題を選手目線でとらえていただいた。この大会が歴史的に評価されることを後押ししてくれると信じている。競技と同時に人生をどう考えるか、という作品」と受け止めた。

柔道に関連し、登場している日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長は「心が温まった。あらためてスポーツ界として課題解決に取り組んでいく必要性も感じた」と語った。

ソフトボールで金メダルの上野由岐子投手は「他の競技のことを初めて知ることができた。(前回実施の08年)北京五輪から(除外をへて)の13年間の苦しい時間を、こうして記録に残してもらえてうれしい。米国の思いも合わせて、少しでも競技発展の力になれば」と願っていた。

大会関係者ら、新型コロナ禍の中で運営に奔走した支える側を描く「東京2020オリンピック SIDE:B」は6月24日に公開される。【木下淳】