全日本柔道連盟は28日、東京オリンピック(五輪)男子73キロ級で2連覇した大野将平(30=旭化成)が、国際大会「東建コーポレーションpresentsグランドスラム東京2022」(12月3日から東京体育館)を欠場すると発表した。

全柔連を通じて出したコメントは次の通り。

「所属先の旭化成および練習拠点の天理大学柔道部の関係者とも相談の上、今回のグランドスラム東京大会を欠場する判断をしました。日本代表に選出いただいたにも関わらず欠場することとなり、関係各所の皆さまにご迷惑をお掛けいたしますこと、おわび申し上げます。ご期待に応えたいと大会出場に向けて精いっぱい準備をしてまいりましたが、日本代表として戦う心と体を大会までにつくり上げることができませんでした。今後については自分としっかり向き合い決めたいと思います」

東京五輪以降は自階級で試合に出ておらず、今年4月に体重無差別の全日本選手権に推薦出場した以外は公式戦の畳に上がっていなかった。6月のGSウランバートル大会は「コンディション不良」で出場辞退、続く9月の杭州アジア大会(中国)も来秋へ延期となっていた。

今月8日に奈良・天理市内で日刊スポーツなどの取材に応じた際には「代表に選ばれたということは、求められている証拠。応えたい」と出場意思を明言。約1年4カ月ぶりの復帰戦を迎える覚悟を示していた。

代わって92年バルセロナ五輪男子71キロ級の金メダリスト古賀稔彦さんの長男、古賀颯人(25=慶応高教員)が出場する。【木下淳】