22年世界選手権、グランプリ(GP)ファイナル覇者の宇野昌磨(25=トヨタ自動車)が21番滑走で登場し、100・45点をマークして首位発進した。

「ほんとに何だろう、自分の最高のコンディションでのSPの演技と比べると、まだできなかったところはたくさんありますが、今日の最大限はできたのかなと思います」。

国内参考記録ながら、ファイナルで記録した今季世界最高の99・99点を上回った。

冒頭の4回転フリップを決め、続くトーループの連続ジャンプに。4回転に続く跳躍が2回転になったが、流れは切らさない。後半のトリプルアクセル(3回転半)まで降りきった。フィニッシュ後には、両手を合わせ、観客に謝るようなしぐさはみせたが、表情には笑みがあった。

大会前の練習から好調さをみせていた。今月上旬にイタリア・トリノでファイナルを終えたばかりだが、21日には「しっかりと休むことができ、ファイナルの時と同様な状態で練習ができている。その中でもファイナルでできなかったことも、少しずつ練習で再開できているので、今後が楽しみ」と充実感をにじませていた。

3年ぶりの優勝がかかる舞台。「いざ試合になると緊張するかもしれませんが、その緊張も絶対に何かに生きてくる。どんな心境の演技になっても、必ず自分は次に生かせると思う。すごくいい大会になると思います」。その予感を実現させる。

【フィギュア】宇野昌磨、鍵山優真、山本草太ら出場/全日本選手権男子SP速報中