京都精華(京都)が東海大福岡(福岡)を攻守に圧倒し2年連続の決勝進出を決めた。3回戦で優勝候補の桜花学園を破り、この試合では大会史上2位の57得点を挙げた留学生アミナタ(3年)を擁する東海大福岡相手に、主将でエースのウチェを中心とした京都精華の留学生対決も注目された。

それでもふたを開けてみると、序盤から京都精華が厳しい守備でアミナタに得点を許さない。ウチェが両手を上げてアミナタにプレッシャーをかけ、ボールを奪うと素早く展開して得点を重ねた。

第1クオーター(Q)の残り1分20秒まで得点を許さず、19-7と大量リード。ウチェがマークされても、日本人エースの八木悠香(2年)がチーム最多の17得点を挙げる活躍を見せた。

ウチェは197センチのアミナタを大きく上回る走力でコートを駆け回り、13得点18リバウンドとチームを支えた。「相手が197センチだけど、もっと走ったらいけるとみんなで話して、それでチャンスができた。最初はマジでしんどかった」と話した。

ナイジェリアから中学2年の時に京都精華中へバスケット留学。校長を務める山本綱義アシスタントコーチのもとで、中高と育てられた。「日本人より日本人的なやさしい子。情が深くやさしいが、みんなの意見を聞きすぎて、そのやさしさが、命取りになると思ってキャプテンに指名しました」と山本コーチ。来日時は走ることが苦手だったが、2・5キロの鴨川ランニングや京大近くの坂道ダッシュなどで鍛えられ、持ち前の身体能力に走力が加わった。

28日の決勝に向けウチェは「明日は去年より点を取る。みんなで力を合わせてインターハイみたいに優勝したい」と意気込みを話した。

◆テレビ放送 男子決勝は29日午後1時からテレビ朝日系で、女子決勝は28日正午からBS朝日でともに生放送。

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