競泳世界選手権(24日開幕・上海)の男子背泳ぎで金メダルを狙う入江陵介(22=近大4年)に、ニンジンがぶら下がった。日本水連は12日、日本競泳代表の直前合宿(北海道・野幌総合運動公園)を公開。同時に、今大会のメダル獲得者にはオフィシャルパートナー契約を結ぶ「GMOクリック証券」から強化費が贈られることを発表した。メダル1個につき、金300万円、銀100万円、銅50万円。リレー種目の場合は、4等分することになる。

 今大会、平泳ぎの北島と並び、活躍が期待されるのが入江だ。6月の欧州GPでは出場6種目をすべて制するなど絶好調。上海では50メートル、100メートル、200メートルの個人3種目にエントリーしており、混成リレーの出場も有力だ。仮にすべて金メダルとなれば、合計975万円。さらに前回にちなんで大会入賞金まで概算すると、3万9000ドル(約312万円)が加わり、何と1287万円なり~。

 そんな話題に入江は「お金は気にしない」と言いつつも、「ロンドン五輪後には欧州へ留学もしたいので、将来のための強化費になれば。その次のリオ(五輪)も狙ってますから」。自身の描く未来図まで披露するなど、ニッポン競泳陣のエースのモチベーションは、一気に上がったようだ。【佐藤隆志】

 ◆競泳のボーナス

 日本水連は03年、05年の世界選手権で金に200万円、銀に100万円、銅に50万円を贈呈した。世界水連が07年の世界選手権以降、金に1万2000ドル(約96万円)、銀に7000ドル(約56万円)、銅に5000ドル(約40万円)の賞金を設定、その後は贈っていない。また、五輪の場合、日本オリンピック委員会(JOC)から金に300万円、銀に200万円、銅に100万円の報奨金が与えられる。