水泳の世界選手権(16日開幕、上海)の競泳男子平泳ぎで金メダルを狙う北島康介(28)が、「次世代の北島」を発掘することになった。所属する日本コカ・コーラ社とタッグを組み、9月10日に大阪・なみはやドームに全国から小学生200人を集める大規模な水泳教室を開催。将来の五輪候補生たちに、日米で学んだオリジナルメニューを施すことが14日までに分かった。

 これまで北島が関わってきた「アクエリアス

 未来への夢はじめよう」プロジェクトの内容を刷新。小学校を訪れクラス単位で指導していたものを、5回目となる今回から本格的な競技用プールを使い、五輪出場など明確な夢を抱かせ、競技力の向上を図るもの。全国の小学4~6年生を対象に、来月20日を期限に公募。「将来の自分の夢」というリポートの提出を義務付け、北島を含めた選考委員が200人を選抜する。

 北島は「僕が大会などで使用する大きなプールを使うことで、将来の五輪選手や日本のトップ選手になるような子どもたちが出てくればいいな」と言う。自らもスイミングクラブを持ち競泳の発展を願うだけに、同プロジェクトを一過性のものに終わらせず「原石」の成長を追っていく意向だ。

 世界選手権(競泳は24日から)を目前に控え、現在は都内で最終調整を行う。08年北京五輪以来の大舞台に「今からワクワク。今年一番の大会なのでしっかり結果を残し、五輪のステップにしたいし、子どもたちに夢を与えられるような泳ぎをしたい」。来年のロンドン、そして日本の未来へ届け-。世界の北島が奮い立った。