<バレーボール:全国高校選抜優勝大会:弥栄(神奈川)2-0聖隷クリストファー(静岡)>◇3日目◇22日◇東京・代々木体育館◇男子2回戦
心を合わせられなかった。聖隷クリストファー(静岡)は弥栄(神奈川)に敗れ、04年大会以来6年ぶりの16強入りはならなかった。第1セット(S)終盤までリードしたが、不運も重なって落とすと、第2Sは相手のスピードに翻弄(ほんろう)されてブロックが後手に回った。コミュニケーション不足もあり、意思統一を図れず、完敗した。
跳べなかった。跳ばせてもらえなかった。聖隷は弥栄の素早い攻撃に翻弄(ほんろう)され、下から見上げるしかない場面が続いた。速攻に間に合わず、中央から崩された。センターを警戒すればサイドに振られ、最後まで対処できなかった。
「(弥栄は)両サイドに印象があり、そっちに意識が行きすぎて真ん中を突かれた」と杉本匠主将(3年)。だが、セッター下出谷剛生(3年)は「エースにしか上げていないのに、センターらを待ってしまって遅れた」と別の意見だった。統一できなかった意思。声も少なく、何度も「熱くなれ!」と指示を出した田川明浩監督(43)は「(考えを)整理しないままブロックに行った。歯がゆかった」と唇をかんだ。
第1S、21-20から相手のサーブがネットに当たってコースが変わり、失点する不運から逆転された。第2Sも下出谷がこの試合初のブロックを2連続で決めて8-9と追い上げたが、再びネットインなどで4連続失点した。勝利の女神に見放され、県勢が6年連続で阻まれた全国16強の壁。杉本は「みんな劣勢になると、自分の心の中に入ってしまう。コミュニケーション能力を鍛えないと夏は勝てない」。技術以上に、心の課題を胸に刻んでいた。【今村健人】


