<高校野球神奈川大会>◇19日◇3回戦

 最速145キロのプロ注目右腕、桐光学園のエース東条大樹(3年)が今夏初登板し、6回11奪三振、無安打無四球無得点と好発進した。厚木西に11-0の7回コールド勝ち。サイドから繰り出す直球は最速142キロと球速を抑えても、球の伸びと制球は抜群。出した走者は、二塁ゴロ失策の1人だけだった。

 11点差となった7回表、控え投手に登板機会を与えるため代打を送られた。参考記録ながら公式戦初の無安打無得点を逃したが「意識していなかった。『勝負はここじゃないから』と(監督に)言われた。これからも勝つことを優先させたい」。分解写真でヤクルト館山らのフォームを参考にする頭脳派は冷静だった。

 日本ハム、楽天、巨人、横浜など4球団のスカウトが視察に訪れた。千葉県野球場で東海大望洋・真下を見てから保土ケ谷球場に移動してきた横浜堀井チーフスカウトは「下半身が強く腕の振りがシャープ。軽く投げても球がいく」と評価していた。