開幕二塁スタメン最右翼も愛のイジリ節!! 阪神西岡剛内野手(31)が日本ハム戦で2安打を放ち、正二塁手にグッと近づいた。

 4回、メンドーサの外角ツーシームを捉えゴロで三遊間を破った。「他の打者を見ていて、外側に垂れていく球を多く使っていた。引っ張ったらセカンドゴロになると思ったので、流し打った」。この勝負脳こそ真骨頂だろう。7回も詰まりながら中前打。1番打者の働きを見届けた金本監督もうなずいて言う。

 「経験もあるし、そこそこ、彼はね。こういう投手はこうやって打つという。狙い球も的確やったんじゃないかな。もちろん、外れることもあるけどね」。充実ぶりをマジメにたたえていたが、これで終わるはずがない。2月キャンプから上本や大和と二塁を争い、実戦の結果では西岡がリードしている状況。しかし、指揮官は不敵に笑う。「打つ方はだんだん上がってきているように見えるけどね。ヤツのことだから、これだけは信用できん(笑い)。冗談ですよ!」。またも舌鋒(ぜっぽう)鋭い西岡イジリで締めくくってみせた。キャンプで西岡を「手抜きの神様」と評したほか「サボリ大魔王」と命名していた。この日も“口撃”の手を緩めない。これぞ金本流の愛情だろう。

 西岡も分かっている。「レギュラーと言われていれば内容をアジャストしていくけど、まだまだ競争と言われている。結果を求めてアピールしていかないと」と危機感をにじませた。【酒井俊作】