<楽天4-5ソフトバンク>◇19日◇Kスタ宮城

 楽天田中将大投手(19)が白星こそつかなかったものの、7回4安打3失点の力投を見せた。4回こそ制球の乱れからピンチを招き、長谷川に3点適時三塁打を浴びたが、5回までに毎回の10奪三振。4月12日以来今季3度目の2ケタ三振をマークした。前回12日のロッテ戦では自己ワーストの13安打を浴びたが、1週間できっちり立て直す修正能力の高さを示した。

 熱く荒々しいマー君が帰ってきた。直球、フォーク、そして宝刀のスライダー。おもしろいようにバットに空を切らせた。「自分らしい投球ができたと思う。三振が取れるのは悪いことじゃないですから」。初回から雄たけびを上げ、時には打者を見下ろした強い視線で威圧した。7回2死から松田への2球目に、サインに3度首を振って直球を要求。「勝負球だったので、自分を推しました」と、最後まで強気に向かっていった。

 投げっぷりからあふれる熱気は、北京での舞台に直結する。17日、8月の北京五輪にはチームから唯一選ばれ、星野ジャパンの一員として日本中の期待を背負うことになった。星野監督の印象を「すごい熱い方」と話しつつ「自分としても、熱いところは持っていると思っている」と感じている。背番号18はダルビッシュが濃厚。田中は「高校時代、1年の春にもらった番号なんで」と15を希望した。日本代表入りを前に、星野監督と通じる「燃える男」の部分も取り戻した。

 チームでの登板は先発ローテーション通りにいけば残り1試合。責任感の強い田中は、必勝を期して臨む先発となる。「よかったり悪かったりなので、修正して1歩1歩前に行ければ、と思う」。気迫と球威は取り戻した。残るは細かい制球力。課題を克服し、1カ月版ぶりの勝利を挙げれば、北京での活躍もおのずと近づいて来る。【小松正明】