西武中島裕之内野手(27)が16日、シート打撃で貫禄(かんろく)の1発を放った。チームは“雄星フィーバー”の渦中で、主力野手は目立たなくなっていたが、頼れる3番打者が実戦練習で存在感を見せつけた。

 ホームからレフト方向に吹く風を感じた中島は、狙いを定めていた。「この風でしょ。レフトを狙っていました。シーズンでも、ライトに風が吹いていれば狙うでしょ。フェンス手前で捕られるかと思ったけど、いいスタートが切れました」とコメントした。

 中島ほどの実力者が本塁打しても、驚くほどのことではない。しかし、マウンドはルーキーの岩尾利弘(22=別府大)。球筋を見るために“待つ”こともあり得たが、初球の低めのカーブに体勢を崩されることもなくミート。「ストライクゾーンに球がきたから打っただけですよ」と当然のような表情。渡辺監督は「打たれた方もビックリしたんじゃないかな。アマなら見送るか、打っても打ち損じる。運ぶようにして打てる中島の技術が生んだホームラン」と目を細めた。

 体調も万全。「キャンプインした時は90キロちょい。今は89キロ。お尻の筋肉がついて、ジーンズがきつくなったんです。それに体重はそんなに落ちてないのに、体はすっきりしました」と話すように、余分な肉だけが落ち、パワーアップしている。注目の雄星はペースダウンしているが、打たなければいけない立場にいる中島は、確実にレベルアップした姿を披露した。【小島信行】

 [2010年2月17日8時0分

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