ソフトバンク村松有人外野手(37)が28日、福岡ヤフードームで引退会見を行った。「ここ数年、自分の持ち味である足という部分がもう1軍のレベルでは通用しないな、と感じたところが要因」。今後は球団の編成・育成部に所属し、スカウトとして活動する。

 現役生活に自らピリオドを打った。20年間のプロ野球人生を振り返ると、こらえきれなかった。思い出を聞かれ「やっぱり99年の初優勝、王監督を胴上げした時が一番印象に残っている」。そう笑顔で答えた直後だった。大量の涙があふれ出し、言葉につまった。

 「やっぱり、日生球場で卵をぶつけられた時は、本当に悔しかった。何が何だからわからなかった」。96年の生卵事件を口にすると、さらに涙はあふれた。「あの悔しさをぶつけようと、ここまでやってきた」。誰もが認める全力プレーとガッツは、想像を絶する悔しさが支えていた。

 今後は経験を生かし「第2の村松」を発掘する。小林至編成・育成部長は「ダイエー創生期から弱い時、強くなっていく過程、今を知っている」とスカウトとしての活躍に期待した。村松は「とにかく野球に没頭できる選手、野球に生涯をささげられる選手を見つけ出したい」と抱負を語った。

 [2010年9月29日11時3分

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