<日本シリーズ:中日12-1ロッテ>◇第2戦◇10月31日◇ナゴヤドーム

 中日がロッテに雪辱し、1勝1敗のタイとした。第3戦は2日、千葉マリンで行われる。

 連敗できないプレッシャーをはねのけ、中日先発チェン・ウェイン投手(25)が日本シリーズ初勝利を挙げた。6回4安打1失点。「まさか自分が日本シリーズで投げられるなんて思わなかった。緊張して力が入らなかったけど、試合前に吉見一起(26)さんが『きょうは任せたぞ』と声を掛けてくれて、吉見さんの分も頑張ろうと思って投げた」。

 プロ7年目で初の大舞台にも萎縮(いしゅく)しなかった。2回2死一塁で里崎を内角147キロ直球で空振り三振に打ち取り、マウンドで仁王立ち。4回に今江に中前適時打を許したが、金泰均を右飛に仕留めると、続く里崎も内角低め直球で見逃し三振。どうだと言わんばかりの力強い表情で、追加点を与えなかった。

 高校生だった02年、野球部の寮で台湾の先輩、西武の許銘傑、張誌家が日本シリーズで投げている姿をテレビで見た。「いつかあの舞台に立てるように頑張ろう」とあこがれ続けていた。スタンドから妻や義父母、そして台湾から応援にかけつけた大学の友人約10人の声援を背に、堂々の快投を演じた。

 [2010年11月1日9時27分

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