<西武2-1楽天>◇18日◇西武ドーム

 若さあふれるベテラン。今の西武西口文也投手(38)はそんな“矛盾”をはらんでいる。9回最後の打者への131球目でこの日最速144キロを出す馬力。8回に楽天山崎を3球勝負で見逃し三振に仕留めた配球の妙。完投で6年ぶり2ケタ勝利に王手をかけたのもうなずける快投で、流れを呼び込んだ。お立ち台ではサヨナラの瞬間について「着替えてました」ととぼけて爆笑を誘ったが、それまでに間違いなく役目を全うしていた。

 4回までは毎回走者を背負うなど苦しむも、5回からは早め早めの勝負でアウトを重ねた。日によって違う自分の状態に順応し、ゲームの中でいかに主導権を握るか。その一端をローテ投手最年少の菊池に教えたことがある。「昔は真っすぐとスライダーの勢いだけで抑えられた。でも今は、バッターの膝を見て(狙いを察知して)ちょっと抜いて投げたりとかしてる」。相手を見る。それが年齢や疲労などによる変化に対応し、安定したパフォーマンスを発揮するすべだった。

 チームは4位楽天にゲーム差なしと肉薄。9勝でチーム勝ち頭となった右腕は「若ぶっているだけです」と照れたが、38歳がとにかく頼もしい。【亀山泰宏】