楽天田中将大投手(23)が、12年の開幕投手を務めることが9日、分かった。星野仙一監督(64)が早くも明言した。来季入団6年目の田中が開幕投手を任されるのは初めて。シーズン終了直後に来季開幕投手が確定するのは極めて異例で、球界最高峰の投手に上り詰めた証しでもある。来季開幕戦は3月30日のロッテ戦(楽天主催)。星野楽天にとって勝負の2年目、船出はマー君に託す。

 長い球史でもまれに見るスピードで、田中の12年開幕投手が確定した。星野監督は「来年のこと、な~んにも決まってないんだけど、1つ言えることがある。開幕は田中だ」と、背番号18の名前を出した瞬間だけ相好を崩した。岡山・倉敷秋季キャンプの真っ最中で、同時に来季に向けた補強戦略も練っている。描く逆襲への青写真はまだまだ完成していないが、そのど真ん中に田中を置くことだけは迷いがなかった。

 実は、今年も田中で滑り出すつもりだった。3月上旬の練習中。監督は「開幕投手」としたためたボールを何げなく本人に投げ渡した。そのまま周囲へパスしようとしたから大慌てで、「おい、ちょっと待て。しっかり読め!

 ってなぁ。かわいい顔して笑ってたんだ」。その1週間後に東日本大震災が発生した。スケジュールは大きく変わり、最終的には岩隈が務めた。

 長くチームを支えたエースは来季、まず間違いなく海を渡る。だから…、ではない。田中が右腕でつかみ取った初めての栄誉だ。年間ローテを守り抜き19勝。投手部門のタイトルを多数取り、沢村賞の有力候補になった。厳格な将に「監督と選手って、縁が案外大切だよ。体制が変わって、急に活躍する選手っているじゃないか。でもな、アイツには関係ないとオレは思う。出会った選手の中で最高。実力としか言いようがない」とまで言わしめた。異論を挟む余地はない。来季は仁王立ちのマー君で白星スタートといく。