西武が今季初の貯金生活に入った。ドラフト2位の岩城颯空投手(22=中大)が9回を無失点に抑え、10セーブ目を挙げた。

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早くも10セーブに達した西武岩城は大卒ルーキーだ。開幕直前にクローザーの可能性が高まった。伝え聞くと「おっと、おっと、そいつはやばいなあ」となぜか歌舞伎調だ。ハートの強さは皆がたたえる。実際は。「強くないですよ。表面上だけ強く。本当は心臓バクバク。いつもバクバク」と仮面ぶりを強調する。これだけ好投を続けたら、そんなこと誰も信じない。

マウンドでの経験も重ねながら、通勤スキルも同時に。ルーキーだから、おいしい食事を楽しみながら隣接する寮に暮らす。愛車はまだないから、ベルーナドームへの通勤路はちょっとした山道だ。歩く。「今日、まじ暑くないっすか~?」。ナイターに備え、とろけるような顔で朝10時に出勤した日もあった。

でも帰り道は慣れない。「暗闇とか小さい時はイヤで、それは打破したんですけどね、打破。でも今も寒いな~、暗いな~、通りたくねえな~みたいな」。そんな岩城が予期せぬ事故にあわぬよう、あくまでも“予防”のつもりで事実を伝えた。「昼間、山道の階段でヘビ出ましたよ。けっこう太いやつ」。岩城、おびえる。「まじっすか!? 夜じゃ見えないしどうしよう!!」。マウンドのように堂々と対応してください。大活躍して愛車を買ってください。【金子真仁】

▼ルーキー岩城が今季10セーブ目を挙げた。新人の2桁セーブは22年に37セーブの大勢(巨人)以来19人目で、パ・リーグでは11年に22セーブの牧田(西武)以来、15年ぶり7人目。西武はこの日がチーム36試合目。22年大勢は4月19日、チーム21試合目で10セーブをマークしたが、パ・リーグの新人では04年三瀬(ダイエー)のチーム46試合目を抜く最速10セーブとなった。

◆岩城颯空(いわき・はくあ)2003年(平15)9月17日、富山県生まれ。小学2年から野球を始め、中学時代は硬式の富山シニア所属。富山商では1年秋から背番号1。3年夏の県大会では準決勝で敗れて、甲子園出場はなし。中大では1年秋からリーグ戦に登板し、通算47試合で10勝9敗、防御率1・89を記録。25年ドラフト2位で西武入り。26年3月31日オリックス戦でプロ初登板初セーブ。181センチ、95キロ。左投げ左打ち。背番号20。

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