オリックスが、レッドソックスからFAとなり去就未定の松坂大輔投手(32)の獲得に乗り出すことが8日、明らかになった。村山良雄球団本部長(66)が「本人に日本でプレーする意思があるのであれば」とした上で「調べるよ」と獲得調査を進めることを明かした。

 終わりなき補強のターゲットが定まってきた。松坂が日本復帰を視野に入れた場合に備え、本腰を入れる。松坂の動向だけでなく、ライバルとなりそうな古巣西武、出身の地元DeNAの動きにも目を光らせる。“平成の怪物”争奪戦に、手を挙げる準備を進めている。

 オリックスにとって先発投手は重要な補強ポイントだ。昨季は先発投手陣の相次ぐ離脱が、最下位に沈む要因にもなった。日米通算158勝を挙げた経験豊富な豪腕は、安定した活躍が見込める投手として是が非でも欲しい対象だった。

 松坂はレッドソックスとの6年契約が満了し、FAになった。本人は米大リーグ残留を望んでいるが、現時点で去就は未定。昨年末にはレ軍の地元ボストン・グローブ電子版が「契約内容によって、松坂は日本に戻る可能性がある」と報じるなど、日本に戻る可能性も残っている。

 森脇新監督を迎えたオリックスはこのオフ、トレードで東野を、FAで平野を獲得するなど、積極補強を進めてきた。さらに、7日には西名弘明球団社長(68)がさらなる補強へ大号令をかけた。最下位からの巻き返しへ、惜しみなく投資。松坂はその象徴的な存在だ。