中日井端弘和内野手(35)が26日、名古屋市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、減額制限限度の40%ダウンとなる1億2000万減の1億8000万円で更改した。わずか2分間のスピード交渉。スーツ姿で会見場に現れた井端は時折、笑みすら浮かべた。「気持ちよくMAX減俸です。今年は何もやってないのでしょうがない。判を押せば今年が終わりと思って。日本シリーズが終わってからモヤモヤ感があったけど、これですっきり寝られる」と穏やかに言った。

 言葉通り、忘れ去りたいようなシーズンだった。体調不良や目の異常もあって出場はわずか53試合。シーズン後半は2軍生活が続いた。その間に代役としてシーズン82試合に出場した堂上直ら若手が台頭。窮地に追いやられた。ただ、このまま終わるつもりはない。「今までのことはゼロにしてまた一から入団したときの気持ちで臨みたい。来年は力の差を見せたい」。来季は5年契約(年俸変動制)の3年目。ベテランの特権を返上してナゴヤ球場で行われた秋季練習に参加するなど、早くも動きだしている。