海外合宿を続けていた石井慧(23=アイダッシュ)のプロ2戦目が電撃決定した。20日(日本時間21日)に米ハワイ州で行われる現地最大の総合格闘技興行「X-1」に出場することが17日、明らかになった。海外志向の強い石井本人の意向で、4月上旬の帰国前に急きょマッチメークされた。現時点で対戦相手は未定だが、既に候補は2~3人まで絞られている。昨年大みそかのデビュー戦で吉田秀彦に完敗した石井が、海外初試合で進化を証明できるか、注目の一戦となる。

 1月9日に米ハワイへ出発した石井が現地のビッグイベント出場で再起する。1日約6時間の猛練習を積んできたトレーニングの成果を確認するため、試合出場を模索。最終的にはハワイ最大の総合格闘技興行「X-1」が20日に行うブレーズデル・アリーナ大会に参戦し、プロ2戦目を行うことが決まった。SRCとは1試合の試合契約が残るが、SRC関係者によれば海外試合は契約上、問題はないという。

 試合はヘビー級ワンマッチで行われる。急きょ決まったプロ2戦目でもあるためにマッチメークが進まず、現時点で対戦相手は決まっていない。関係者によれば相手は地元ハワイ出身者を中心に2~3人まで絞られており、最終的には試合当日の決定となりそうだ。石井サイドは「帰国は4月上旬になると思います」と説明しており、X-1出場はハワイ合宿の集大成の意味がある。

 X-1は同団体のタイトルマッチが予定される。今回は急きょ組まれた試合でもあるため、石井サイドは「早い試合順になると思う」と説明する。また石井の試合は“チャリティーマッチ”として行われることも内定した。ハワイではハイチなど大地震で苦しむ被災者の映像が連日、テレビで放送されており石井が「何かできないか」と考え、ファイトマネーを地震に見舞われた被災者への復興支援のために全額を寄付することを決意したという。

 石井を指導するハワイ・マーシャルアーツ・センターの嶋西晴臣トレーナー(50)は「石井はすべてにおいて進化している。自らの技術がどこまで実戦で通じ、進化しているのかが分かると思う」とレベルアップに太鼓判を押す。昨年大みそかDynamite!!の吉田戦判定負けから3カ月。石井にとっては真価を問われる一戦となる。