元WBA世界ミニマム級王者の八重樫東(30=大橋)が「四股トレ」で2階級制覇を狙う。来月8日に東京・両国国技館でWBC世界フライ級王者の五十嵐俊幸(29=帝拳)に挑戦する八重樫は15日、フィジカル面を担当する土居進トレーナー(42)のメニューで、大きく股を開いて腰を落とし、がに股の状態でウオーキングする練習を導入したことを明かした。足腰をはじめ、腹筋や広背筋まで鍛えて強靱(きょうじん)な下半身をつくりあげてリングに立つ。

 所属ジムの大橋秀行会長(48)が「対五十嵐戦の特別メニュー」と断言するこの異色トレは、ジムワーク終了間際にみっちり消化する。八重樫は「四股を踏んでいくイメージ。前に出て突っ張りするようなイメージでやっています」と前向き。ミニマム級から2階級上となるフライ級で臨む初の世界戦。五十嵐と体格やパワーの差を埋める作業が求められるだけに「押し負けないような体づくりが大事」とポイントを挙げた。

 両国国技館で開催される大一番を前に、四股トレに取り組む八重樫は「両国で四股なんて何かの縁。五十嵐を世界王者の土俵から押し出したいですね」と意欲満々だった。