大関とりに挑む関脇高安(27=田子ノ浦)が9勝目を挙げた。昇進目安となる直近3場所33勝まで、あと1勝。「今日はそれほど緊張もなく、気楽にやれました」と満足そうにうなずいた。

 過去5勝18敗と合口の悪い東前頭4枚目の栃煌山(30=春日野)をかち上げで起こすと、突き放してからタイミング良くはたき込み。これまでの必勝パターンで、前日の白鵬戦の負けを引きずらなかった。

 部屋の兄弟子で横綱の稀勢の里が休場した。横綱土俵入りもなくなったが、ペースを乱すことはなかった。

 その稀勢の里とは「多少、話しました。ハッパを掛けてもらいました」という。2敗も守り、優勝争いでも踏みとどまった。「2敗をしっかり守って、自分の相撲を取りきって、千秋楽まで行きたい。しっかり集中して、役目を果たしたい」と誓った。