石原プロモーションが7月31日、都内で会見を開き、15年ぶりの新人オーディション「石原裕次郎 生誕80周年記念 次世代発掘オーディション I WANT YOU JIRO」の開催を発表した。1次選考の書類審査は、急性心筋梗塞で入院し、リハビリ中の渡哲也(73)が行う。

 映画作りを目的に27歳で石原プロを立ち上げるなど、挑戦をし続けた裕次郎さんの遺志を継ぐ「4K未来映像プロジェクト」がこの日、発足した。その目玉企画が「-I WANT YOU JIRO」だ。

 資格は15~24歳までの男性で国籍、経験不問。特定のプロダクションと契約していないことが条件で、自薦、他薦ともに可。グランプリ1人は賞金100万円、他薦の場合は推薦者に300万円が贈呈され、石原プロに所属。今日1日から10月31日まで、公式サイト(https://next.ishihara-pro.jp/)への入力、応募用紙の郵送で受け付ける。

 全国に10万台ある第一興商の通信カラオケ「DAM」のサービス「DAM★とも」を使い、歌や演技を収録した映像を併せたエントリーもできる。「西部警察」で裕次郎さん、渡、舘ひろし(65)が登場する場面を使い、画面に出たせりふを使って演じる「ドラマ共演部門」は、カラオケで俳優を審査する初の試みだ。オーディションの経過報告や候補者の紹介、一般のファンの評価などの集計は、トークライブアプリ「755」で行われる。

 集まった応募者から11月の1次選考で400人に絞るが、渡が「俺がやる」と名乗りを上げたという。00年実施の前回新人オーディション「21世紀の石原裕次郎を探せ!」の審査委員長だったが、1次審査を行うのは初めて。座って、立つ動作を繰り返す日々だが「俺は厳しいけれど…やるぞ」と意気込んでいるという。その後、12月の2次選考、来年2~3月の3次選考を経て15人に絞り、同3~4月に裕次郎さんゆかりの地、ハワイで最終選考合宿を行う。【村上幸将】

 ◆「21世紀の石原裕次郎を探せ!」 裕次郎さんの悲願「石原プロで映画製作」と「日本映画界に新しいスターを」実現のため、00年に行われたオーディション。「他薦」が必要条件で3月1日から5月10日まで書類(履歴書)の募集が行われ、応募総数は5万2005人。裕次郎さんの十三回忌が行われた命日の7月17日、横浜市内の総持寺で本選出場者10人が選出され、当時大学生の徳重聡がグランプリに輝き、賞金500万円(推薦者にも500万円)と同プロ所属契約料9000万円の合計1億円が贈られた。