兵庫県宝塚市の宝塚音楽学校(岩崎文夫校長)で16日、約23倍の難関を突破した第100期生40人の入学式が開かれた。岩崎校長は「100期生として注目されると思うが、自覚と責任を意識し、地道な稽古を積み重ねて宝塚歌劇団で華やかな舞台を見せてほしい」と式辞を述べた。

 新入生を代表して京都府出身の上杉真央さんが「『清く正しく美しく』の教えを守り、立派な舞台人になるため芸の道に精進します」とあいさつした。

 午前10時すぎ、15都府県から集まった15~18歳の新入生がグレーの制服に身を包み、男役は髪をリーゼントに、娘役は後ろで三つ編みにして講堂に登場。入学後2年間、バレエや日本舞踊、声楽のレッスンを受け、歌劇団への入団を目指す。

 神奈川県出身の加賀有紀乃さんは入学式後、記者の質問に応じ「今朝は6時ごろ目が覚めた。髪形を整えていると合格の喜びが込み上げてきた。学校での2年間を大切に過ごし、お客さんに楽しんでもらえるよう笑顔で舞台に立ちたい」と緊張した様子で話した。

 元プロ野球選手の太田幸司氏の長女太田玲奈さん(兵庫県出身)も入学。娘の姿を見守った太田氏は「4度目の受験でやっと合格。悔しさやつらさを忘れず、基礎をしっかり磨いてほしい」と笑顔で話した。