今月23日に膵臓(すいぞう)がんのため亡くなった大手芸能事務所サンミュージックプロダクションの創始者で会長の相沢秀禎(ひでよし)さん(享年83)の告別式が、29日、東京・青山葬儀所で営まれた。
芸能関係者、タレントら約700人が参列し、西郷輝彦(66)が弔辞を読み上げた。全文は以下の通り。
名古屋のジャズ喫茶「グランドキャニオン」。そこの楽屋口を出た喫茶店の前で、僕はあなたに呼び止められました。「ミツイ君だね。ユーは、オーラがあるよ」。実に唐突で、さりげないものでした。でもその出来事、その出会いが、今年僕に、芸能生活50周年を迎えさせてくれたのです。
デビュー1年で、かなり強引に独立した僕らは、苦労の連続でした。でも、エイトビートをたたけなくなってマネジャーに転向したフクちゃんをはじめ、「橋(幸夫)さんに負けるな、舟木(一夫)さんに後れを取るな」と励まし合っていた僕らは、最高に輝いていましたね。
その後、意見の食い違いで別々の道を歩くことになったけど、僕たちはお互いに、無視できる仲じゃなかった。僕の25周年を祝ってくれて、あなたの80歳を祝うパーティーに駆けつけて。年を重ねるたびに、会うたびに、あなたの笑顔は深い優しさに満ちていきました。恩讐(おんしゅう)を越える男の付き合いを、僕は初めて実感したのです。
今、あなたの存在が大きすぎて、正直僕は困ります。オーラを感じて、何人の大スターを作ったのですか。相さん。あなたの最後の笑顔が、僕に勇気をくれました。ありがとう、相さん。鹿児島から家出をした少年でした。西郷輝彦です。ありがとうございます。




