歌手河村隆一(40)が3月13日、日本武道館で行うライブ「河村隆一at日本武道館“限界のその先へ”100の物語~終章(エピローグ)~」で100曲を歌い、ギネス記録に挑戦することが1日、分かった。英国のギネスワールドレコーズ社から「8時間以内に100曲を歌う」というカテゴリーへの申請が認められた。無事100曲を歌い上げ、その映像を後日にロンドンの同社に送り、審査で認められればギネス記録として認定される。

 不惑という人生の節目を迎えた河村が「最後にもう1度だけ、挑戦してみようと思えるようにようやくなれた」と100曲ライブ挑戦を決意した。08年2月3日に武道館で行った、ソロデビュー10周年公演「70の物語」で、4時間半で71曲を歌ったが「今度はシングルのカップリング曲を含めてやる」と誓った。3年が経過して歌った楽曲が100曲を超えて1年前から準備を進めてきた。

 その中で、昨年末に一部の関係者から「1日で100曲歌えば、ギネスに認定されるのでは?」と声が上がった。所属事務所が、ギネスワールドレコーズ社に問い合わせたところ、「8時間以内に100曲を歌う」というカテゴリーを達成した歌手、グループがいないことが判明し、ギネス申請をすることに決めた。

 公演内容は調整中だが、午後2時から同8時半までの6時間半に100曲を歌う。河村が自ら作詞、作曲した曲が9割を占める予定で、ソロシンガーとしての歴史をたどる集大成となる。河村は「当日は皆さんに2時間の映画を3本見ていただくような、3部構成を考えています」と明かした。ギネスワールドレコーズ社の規定で、1曲あたり1分半歌わないとカウントされないので、その点にも配慮し編成する。

 「走り続ける事=歌い続ける事」がテーマの河村だが、大きな挑戦を前に「『ランナーズハイ』という、快感と恐怖の表裏一体」と緊張感をにじませる。

 河村

 自分がどれだけ経験を積んで来たのか。100曲という途方もない曲数がどれだけこの体に重くのしかかるのかを分かっているつもりです。それでも音楽家としての人生の中で、100曲を歌い切ることが出来たのなら、きっと今よりも美しい景色が見られるはず。どうか、河村隆一という男の渾身(こんしん)の作品を堪能して下さい。

 歌手河村の生きざまは、ギネスの歴史に刻み込まれるか。

 [2011年2月2日7時55分

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