「夫婦善哉」など映画をはじめ舞台、テレビで幅広く活躍した女優の淡島千景(あわしま・ちかげ)さん(本名・中川慶子=なかがわ・けいこ)が16日午前9時40分、すい臓がんのため東京都目黒区の病院で亡くなった。87歳だった。
女優淡路恵子(78)が、お姉ちゃまと慕う淡島千景さんの訃報に触れ、16日、都内で涙の会見を行った。淡路は「妹だったから」と声を詰まらせた。1月末に一時期、危篤状態になったというが、2月には元気を取り戻し、11日に1時間以上面会したと明かした。淡路は「アイスクリームが食べたいと言っていた。お姉ちゃま、今度おいしいのを持って来るからと答えました」と、最後の別れの会話を振り返った。
淡島さんは、淡路の顔を触って、淡路は手を握り、ずっと淡島さんの顔を見たという。淡路は「神様が会わせてくれたと思う。前(1月末)は、寝ていて、私の顔を見てもらえなかった。私の顔を触って、さよなら、頑張ってねとの思いだったのかも」と語った。ただ、「11日の顔が思い出せないんです。大好きな顔しか思い出せない」と涙を流した。
淡路は淡島さんに憧れて、「淡」の字を芸名にもらった。姉妹役で芝居も数多くこなした。「先輩から名前をもらったのは誇り」と述べた。「前の夫とは11年、次のだんなは21年。お姉ちゃまとは六十数年。歴史が違う」とも語った。
訃報を聞いたのはこの日の朝だった。虫の知らせはあったが、それまでは「奇跡がおこると言い聞かせていました」と語った。昨年から体調を崩していたとし、淡島さんは日ごろから「あの子(淡路)は大変だから知らせないで」と周囲には伝えていたという。淡路は「お姉ちゃまもこれで苦しまなくてすむかな。つらかったでしょう。すごく頑張ったねと言ってあげたい」と語った。




