日本が37秒60のアジア新記録で銀メダルを獲得した。ジャマイカが37秒27で3連覇を果たし、3位はカナダで37秒64だった。日本に続いて3着でゴールした米国はバトンの受け渡しがリレーゾーンを越えたとして失格になった。

 日本のトラック種目でのメダルは、1928年アムステルダム大会女子800メートルの人見絹枝の銀、2008年北京大会男子400メートルリレーの銅に続き3個目。史上最高成績に並ぶ銀メダルは88年ぶりの快挙となった。

 1走の山県亮太(セイコーホールディングス)、2走の飯塚翔太(ミズノ)、3走の桐生祥秀(東洋大)、アンカーのケンブリッジ飛鳥(ドーム)がそれぞれ持ち味を発揮して快走。アンカーで最初にバトンを受けたケンブリッジはジャマイカのボルトに先行されたものの、米国の追走を100分の2秒かわしてゴールした。日本は今大会で100メートル決勝に進出した選手はいなかったが、アンダーハンドによるバトンパスの巧みさを生かして銀メダルにつなげた。

 各選手のコメントは以下の通り。

 山県

 メダル目指してやってきて、いざ取れると感慨深い。予選よりもいいスタートが切れた。(バトンは)絶対渡るという自信があったので、焦らずに飯塚さんが走ってくれた。歴史をつくれてうれしい。夢は実現できることを証明できた。

 飯塚

 歓声が思ったよりすごくてアドレナリンが出た。山県が流れをもってきてくれた。桐生へ向けて突っ走った。ミスることは一切考えなかった。信頼できるチームです。次の東京五輪に向けてスタートできたと思うのでまた頑張ります。

 桐生

 最高の気分です。思い切り出てがむしゃらに走った。ケンブリッジさんに渡すことだけを考えていた。このメンバーで走れて本当に最高な日になった。

 ケンブリッジ

 3人が完璧な位置で持ってきてくれた。絶対メダルを取るぞという気持ちで走った。あんまり覚えていないが、最高でした。最後はちょっと硬くなったがしっかり2番でゴールできてよかった。4年後も今よりいいメダルを取れるように頑張りたい。