燃え尽き症候群は深刻?

 名古屋の日本代表DF田中マルクス闘莉王(29)が14日、ブラジルから空路で日本に到着した。乗り継ぎの成田空港とクラブ最寄りの中部空港で取材に応じ、今後について「これからどういう気持ちでやれるか、サッカーを本当にやりたいのかどうか、しっかり考えたい」と態度を保留した。

 守備の大黒柱として日本を16強に導いた後「まだ頭が回転しっぱなし。(代表での今後については)考えられない」とだけ言い残し、急病の父を見舞うため、1人チームを離れてブラジルへ向かっていた。約2カ月ぶりに名古屋に戻ったこの日も「ブラジルではお父さんのことで頭がいっぱいで、サッカーのことはあまり考えなかった」と、その後も気持ちの整理がついていないことを強調した。

 J凱旋(がいせん)が期待される17日大宮戦の出場可否についても「ストイコビッチ監督と相談して、できる範囲で」と話すにとどまった。名古屋の久米GMは「初めてのW杯で国を背負って戦ってきたのだから、大きな重圧を感じたはず」と思いやった。さらに「監督がキッチリと話をすることになっているから、心配ない」とコメント。チームに合流する15日にも指揮官が面接し、カウンセラー役となって闘莉王の気持ちを奮い立たせる、万全のケアを準備している。