浦和は4日、ブラジルのサントスに所属するDFアダイウトン(25)の獲得を断念した。クラブ間で移籍の合意に達していたが、7月29日の来日後に2度の精密検査を行った結果、古傷の右ひざの状態が予想以上に悪く、ACL決勝トーナメントのアルカディシア戦(9月17日)までに間に合わないと判断した。

 ACL連覇に向けて今夏に新DF獲得を目指していた。身長190センチの大型DFで、03年U-20W杯ブラジル代表主将を務めたアダイウトンに白羽の矢を立てたが、同選手は今年2月に右ひざ靱帯(じんたい)を断裂して手術。全治4カ月の重傷で、7月にも同じところを負傷した。サントス側の医師からは「すぐにでも試合ができる」との診断書を受け取ったが、浦和はチームドクターの判断を尊重した。

 浦和サイドは「判断はメディカルチェックが健全に機能したもの。獲得に向けて全力を挙げてきたため、取りやめは残念」とコメント。6日に移籍市場が閉まるため、現有戦力でACL連覇とリーグV奪還を目指すことになったが、エンゲルス監督は「今の戦力でも十分に戦える」と話していた。