<J1:清水1-0神戸>◇第27節◇27日◇アウスタ
2位清水が元日本代表DF市川大祐(29)の決勝ゴールで、首位鹿島に勝ち点1差に迫った。0-0で迎えた後半37分、市川はCKのこぼれ球を右足で蹴り込み、チームを1-0の勝利に導いた。1998年(平成10)に17歳でA代表に抜てきしてくれた日本代表の岡田武史監督が視察する中、686日ぶりのゴールで代表復帰へもアピール。清水は3戦連続完封勝利で連続不敗記録も12まで伸ばした。
教えを忠実に守ったゴールだった。0-0で迎えた後半37分。市川は右CKのこぼれ球に、下がりながら右足を振り抜いた。「ボールから目を離さないことだけを考えた」。ダイレクトボレーで放ったシュートは、低空ライナーでゴールネットに突き刺さった。686日ぶりの得点に「久しぶりすぎて、喜び方を忘れていましたよ」と笑った。
決勝弾は歴代監督のアドバイスが凝縮されていた。「ゴール(マウス)は動かないですから。見ないで頭の中で描いていた」。ボールをミートすることだけに集中した。「ペリマン(監督)やアルディレス(同)のころはシュート練習で、ふかしても罰。ゴールを見ても罰でしたから」。長い清水でのキャリアが生んだ得点でもあった。
今季前半にレギュラーから外れる苦悩も味わったが、武器でもある右サイドからのクロスに磨きをかけて復活。リーグトップタイの7アシストをマークした。この日は98年に初めてA代表に抜てきしてもらった日本代表の岡田監督の前で健在をアピール。長谷川監督は「まだまだフィジカル的にも強い。(日本代表でも)十分やれる」と話した。10月1日には日本代表メンバーが発表される。03年以来の代表復帰も期待される市川は「特に意識はしていない。ここでどれだけ力を出せるかが大事。それが(代表復帰に)つながっていく」と冷静に話した。
3戦連続完封で今季2度目の3連勝。2カ月前に17差あった首位鹿島との勝ち点差が、わずか1差に迫った。99年第2ステージで優勝しながら、逃した年間王者のチャンスが見えてきた。現在、チームに残っている当時のメンバーは現役だった長谷川監督、MF伊東と市川の3人だけ。「守備が安定していて、終盤の接戦をものにする。当時と同じような一体感を感じる」。ベテランになった市川が「リーグ制覇」へのキーマンになる。【為田聡史】



