J1リーグ残り12試合を見据え、モンテディオのツインタワーが再稼働だ!

 みちのくダービー仙台戦(19日、宮城ス)で、山形FW田代有三(28)長谷川悠(23)の長身2トップが躍動する。小林監督は先発起用を明言せずに「(得点の)可能性のある2人。今後出番が多くなるはず」と説明した。

 全体練習の終了後、久しぶりに小林監督が個人レッスンの準備に入る。呼ばれたのは181センチ田代と、187センチ長谷川。それぞれのシュート技術の修正と思いきや、呼吸を合わせて相手DFを崩す動きを指示した。近寄りすぎず、離れすぎず。監督から供給されるラストパスを、次々ゴールマウスへ流し込んだ。

 ツインタワーは、山形の売りになるはずだった。だがキャンプで思うように機能せず、開幕で見切り発車。お互いの特長をつかめないまま、第2節(3月13日清水戦)で長谷川が右ひざを故障し“お蔵入り”していた。

 6カ月以上寝かせていたプランを、指揮官がここにきて実施する理由はこうだ。シーズン佳境に入り各クラブが優勝、残留という目標達成のため、手堅い試合運びになる。それを打破するために、高さに加えてスピード、足もとの技術もある「田代-長谷川コンビ」が必要だ。2人とも「練習を長くしてきたので、今度はお互いの特長が分かる」と口にする。注目度の高いダービーで結果を出してこそ、得られる自信も大きい。建築途中のツインタワーが、仙台戦で完成するか注目だ。【山崎安昭】