<J1:横浜3-0鹿島>◇第7節◇23日◇国立

 日本代表DF栗原勇蔵(27)の2点に絡む活躍で、横浜が昨年2戦2敗の難敵を撃破した。試合前、鹿島のサポーター席に全員であいさつに向かった。多くのファンが被災したサポーター席に、クラブとして思いを届けたかった。そこでもらったのが大拍手。栗原は「すごくジーンと来た。スポーツっていいな」と感激した。感謝の気持ちを体現するように、雨のピッチで躍動。後半31分にCKのこぼれ球を豪快に右足で蹴り込み、試合を決定付ける2点目を奪った。同ロスタイムにもゴール前まで駆け上がり、オウンゴールを誘発した。

 先月の震災発生直後、真っ先に電話したのが、仙台FW関口だった。日本代表で知り合った親友。連絡がついたのは翌日で、小学校に避難しているのを確認し、「生きていて本当に良かった」と安堵(あんど)した。その後、クラブが被災した関口は関東に練習場所を移しながら、練習に励んでいた。その姿は刺激だっただけに「自分も良い報告ができる」と笑った。

 木村監督は「全タイトルを取るのが目標。鹿島に勝たないとタイトルはないと思っていた」と会心の表情。栗原も「鹿島に勝ったのは大きい」と同調した。注目の再開ゲームで手にした大きな自信と勢いは、1人でも多くの人に笑顔を届ける力の源にもなるはずだ。【阿部健吾】