山形は10日、仙台との練習試合を行い、2-3で敗れた。小林伸二監督(51)は、ふがいない内容に選手に雷を落とした。

 覇気なく仙台に完敗した。小林監督は試合後に選手を集め「もっと勝ち気にいかんと天皇杯もやられるぞ。(J2に)落としたのはあなたたちやろ。『J1で3年やれたから良かった』じゃねーだろ。そこんとこ、よく覚えておけよ」と一喝。J2降格で低下したモチベーションは、練習試合を挟んでも上がることはなかった。

 メンタル面のもろさは、プレーにも表れた。スペースへボールが出ても、飛び出していく選手は少なかった。守ってもポジション修正が遅く、仙台の速攻を許した。「仙台は元気だね。たくましい。うちは…もうちょっと鍛え直さんとあかんな」。小林監督はぶぜんとした表情を浮かべ、何度も首をかしげた。

 16日の天皇杯3回戦(対J2京都)、中2日で第32節福岡戦という強行日程を見据え、全選手を起用した。前節から採用した古橋と山崎の2トップは、古橋のゴールで相性の良さを証明。2本目ではFW長谷川も豪快なヘディングシュートを決め、手応えをつかんだ部分もあった。だが小林監督は「点の取り方は良いけど失点が…ねえ。こっちが『ああしろこうしろ』って言わんと動けんもん」と厳しい言葉を並べた。この雷で選手が目覚めなければ、消沈したままシーズンが終わる。【湯浅知彦】