<ACL:柏5-1全北現代>◇1次リーグH組◇21日◇柏
柏が大量点で初勝利を挙げた。韓国王者の全北現代とホームで対戦。前半40分にDF那須大亮(30)がヘディングで決め先制すると、前半だけで3点を奪い勝利した。17日浦和戦で移籍後初出場を果たした那須が攻守で活躍。出番が限られる中で独自に分析、研究し見事に結果を残した。
移籍後初ゴールを決めると、那須は真っ先にベンチへ走り始めた。「みんなで戦っているので、みんなで分かち合いたかった」。FW北嶋やMF水野が待ち構える輪に飛び込んだ。
得点はしっかりとした予習から生まれた。左サイドからのFKでキッカーはMFワグネル。ペナルティーアークでジャンプするとひときわ高い打点でボールをとらえた。GKが身動きできない見事なヘディング。那須は「キックの軌道を確認していた。予想通りの本当にいいボールだったから合わせるだけだった」と振り返った。
映像を使ってボールの軌道を繰り返し頭にたたき込んだ。このあたりに、こういうボールが来る。イメージ通りのボールであれば、難しいことはなかった。移籍後初出場となった17日の浦和戦ではセットプレーで決められずに0-1で敗戦。同じ失敗をしないよう周到な準備をしていた。
経験豊富な那須でさえポジションは確約されていない。昨季のセンターバックはDF近藤と増嶋の2人が主に務めた。既存の戦力をベースにプラスアルファという考え。グアム合宿でも守備練習はプレーを細かく止めることはせず、主力の動きを目で追って確認することが多かった。MF大谷は「そんなに守備練習を細かくやっていない。新加入の選手は大変だと思う」と話していた。
疑問点は積極的に2人にぶつけている。「こういうときはどうするか」。輝かしいキャリアが変なプライドになることはない。お互いが意識を1つにすることでチームワークも磨かれている。後半26分にはゴール前で身をていしてスライディングブロック。傾きかけた流れを断ち切った。
横浜時代にACLには8試合出場し1得点。アテネ五輪では主将も務めた。それでも「練習でチャンスを待つだけ」と那須。おごらない男が柏の最終ラインを支える。【加納慎也】



