同い年のゴールハンターを止めて、連敗もストップさせる。仙台DF上本大海(32)が、明日27日のアウェー川崎F戦で得点ランク首位のFW大久保嘉人(32)封じを誓った。相手は看板広告を破損させて受けた2試合の出場停止が明けた前節大宮戦でハットトリック達成。「なぜ出られなかったかを重く受け止めてピッチで倍返しにした。本当に気をつけなければいけない」と警戒を強めた。

 高校時代から九州でしのぎを削っていた大久保の怖さは知っている。裏に抜けるスピードはもちろんだが「アイツのパワーはすごいですよ」。一瞬でDFを置き去りにする駆け引きのうまさの中に、体の強さがあると話す。前節は鹿島にDFラインの背後を徹底的に狙われて敗戦。川崎Fも大久保を存分に生かす戦い方をする可能性は高いが「まず当たり負けしないこと。長所を消せば短所になるから」とエースを抑えて流れを引き寄せるつもりだ。

 満身創痍(そうい)の守備陣も救う。25日の練習はDF鎌田とMF富田が軽めのランニングのみで、DF石川直もメニューを途中で切り上げた。DF渡辺も負傷離脱中と苦しい状況だが「5連敗のダメージも大きいけど、前向きに一致団結できている。このヤマを乗り越えれば前より上のチームになる」。J1最多タイ46得点の強力攻撃陣を擁する難敵を破り、本当の自信を取り戻す。【鹿野雄太】