イラクの地域リーグで15日、試合中の選手が相手サポーターに射殺される事件が起きていたと、ロイター通信などが伝えた。首都バグダッドの南約60キロのヒッラーで行われたシンジャル-ブハラ戦で、シンジャル1点リードで迎えた後半ロスタイムのこと。ブハラFWカジム選手がGKと1対1の決定的な場面を迎えた瞬間、同点ゴールを阻止しようとしたシンジャルサポーターの男が、いきなり拳銃を発砲し、弾は同選手の頭に命中した。

 地元警察は「犯人は即座に取り押さえられたが、残念ながら撃たれた選手は死亡した」との声明を発表した。イラク戦争後も混乱が続くバグダッドでは、今もスポーツイベントには厳重な警備が敷かれる。しかし、治安の改善に伴い、地方の警備は緩くなっていたという。イラクではフセイン政権時代からサッカーが大人気。戦火を乗り越え、復興した代表チームは07年のアジア杯を制し、今年6月のコンフェデ杯(南アフリカ)に出場する。

 [2009年3月18日8時39分

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