元祖「山の神」こと今井正人(32=トヨタ自動車九州)が24日、都内で世界選手権(8月・ロンドン)の代表選考を兼ねた東京マラソン(26日)の会見に出席した。

 2年前の大会で2時間7分39秒を記録し、15年世界選手権(北京)の代表に内定したが、本番の約3週間前に髄膜炎を発症して無念の辞退。前回大会は2時間12分18秒に沈み、リオ五輪に出場できなかった。今井は「まだスタートラインに立っていない世界にチャレンジしたい」と、念願の世界の大舞台へ向けて、力を込めた。

 もう32歳。順大時代は箱根駅伝の5区で、11人抜きを達成するなど注目を集めてきた男もベテランの域に入った。「メリハリを付けることを意識してきた」と話す。「年齢で勝負しているわけではない」と向上心は衰えない。ただ年齢と向き合い、けがのリスクも考えながら、練習量も制限してきた。「1本1本を大切に走る」と語った。