8月のロンドン世界選手権男子代表選考を兼ねた、びわ湖毎日マラソンを翌日に控えた4日、大津市内で会見が行われた。

 日本陸連の瀬古利彦長距離・マラソン強化戦略プロジェクトリーダー(60)が“破天荒”な行動に出た。会見場後方に座っていた同氏は、いきなり挙手。青学大を3冠に導いたエース一色恭志(22)ら日本人4選手に質問をぶつけた。

 「瀬古と申します。東京マラソンの井上選手と設楽選手の走りを見て、どう思いましたか?」

 陸連幹部が質問するという異例の行動にも「俺、幹部だと思ってないから」と笑って一蹴。5日はテレビ解説へ出演予定もなく、純粋に疑問をぶつけた格好だ。外国勢のハイペースに挑んだ井上と設楽を高評価する同氏は「あれ以上行きましょうということ」と意図を説明。レースについては「(福岡国際日本人1位の)川内君も(別府大分マラソン優勝の)中本君もダメという走りを見せてほしい」とハイレベルな争いを期待していた。

 ちなみに一色は「びわ湖に向け、この人たちと戦っていかないといけない」。リオ五輪代表の佐々木悟(31=旭化成)は「刺激をもらった」と答えていた。