重友梨佐(24=天満屋)は、1月の大阪国際で日本歴代9位の好タイムでマラソン初優勝を果たした。五輪代表は確実視されていただけに「そこまで普段と気持ちは変わらなかった」と言いつつも「遠い、遠い夢のような感じに思っていた。本当にうれしい」と感慨に浸った。

 初めて五輪を意識したのは中学時代。「シドニー五輪で山口(衛里)選手が走っているのをテレビの前で応援したとき」だ。夢の実現への切符を手にし、今では同じ天満屋の山口アドバイザーから祝福の花束を受け取ると、満面に笑みを浮かべた。

 日本女子は北京五輪でメダルを逃した。エース格で迎える本番ではメダル獲得が期待され「そのつもりでいきたい」と自覚を込めた。

 天満屋勢としては4大会連続の代表輩出となった。過去は山口とアテネ大会の坂本直子の7位が最高で、武冨豊監督は「厳しいレースになると思うが、今度は失敗できないという気持ちがある。メダルを獲得できる1人になってほしい」と期待した。