第51回中国実業団対抗駅伝が11月18日、広島県世羅町の世羅高校を発着点とする7区間82・8キロのコースで行われる。上位4チームがニューイヤー駅伝(全日本実業団対抗駅伝)への出場権を得る。強豪中国電力の新たなスタートが注目される。

 中国電力はニューイヤー駅伝で優勝2回(2004、07年)を誇る。尾方剛、油谷繁、佐藤敦之(34)の“ビッグスリー”で、2001年以降の世界陸上、オリンピックに連続出場し、日本マラソン界の屋台骨となった。

 しかしこの1年で油谷、尾方が引退し、佐藤も活動拠点を地元の福島に移し駅伝には出場しない方向。世代交替が急務となっている。

 現在のエース格は岡本直己(28)と石川卓哉(25)で、岡本は7月の札幌国際ハーフマラソン7位、石川は6月の日本選手権1万メートル6位と、代表レベルにあと一歩と迫っている。

 中国地区は15連勝と無敵状態だが、徐々に2位との差が縮まっていた。昨年は危機感を持って臨み7区間中6区間を制し、2位のJFEスチールに4分59秒の大差をつけた。

 今年連勝が16に伸びるのは間違いないが、岡本、石川の他に森本卓司(25)や、中距離から距離を伸ばしてきた田子康宏(29)が区間2位に大差をつけられるかどうか。

 “ビッグスリー”抜きの中国電力の戦いが始まる。