<陸上・ダイヤモンドリーグ第10戦:モナコ国際>◇19日◇モンテカルロ

 男子1500メートルでアスベル・キプロプ(24=ケニア)が3分27秒72の世界歴代4位で優勝した。

 1990年代から2000年代前半はヌールディン・モルセリ(アルジェリア)、ヒシャム・エルゲルージ(モロッコ)が世界記録を連発した種目だが、近年は3分30秒を切ったらニュースとなる状況。キプロプのタイムは2005年以降に出た世界最高記録である。「うれしいし、興奮している。あとはモスクワ世界陸上でベストの走りをするだけだ」

 昨年は今大会で3分28秒88(当時世界歴代5位)で走りながら、ロンドン五輪は12位と敗れた。世界陸上は2連覇もかかっているだけに負けられない。

 2位にはロンドン五輪5000メートル&1万メートル2冠のモー・ファラー(30=英国)が続いた。3分28秒81は世界歴代6位で、16年ぶりのヨーロッパ記録更新でもあった。

 ラスト1周のスピードは中距離選手以上と言われていたファラーだが、1周あたり5秒以上速いペースのなかで、その特徴が出せるかどうかは未知数だった。

 勝ったキプロプは「(長距離選手が)3分28秒?

 クレイジーだ」と賞賛した。

 ファラーは2年前のテグ世界陸上は5000メートルこそ勝ったが、1万メートルは2位と敗れた。今大会前日の会見では「テグの1万メートルで負けて失望したが、それがロンドン五輪につながった」と話している。

 8月のモスクワ世界陸上ではロンドン五輪に続く2冠を狙う。